マルコ福音書 4章30~32節 神の国は広がる
2021年11月9日
(内容)
- からし種のたとえを通してイエスは、神の国の始まりは小さくても大きく広がっていくことを語られた。
(黙想)
- イエスの昇天後、弟子たちにより福音宣教は始まった。そしてこの地球上の多くの地域に福音は広まった。日本にも16世紀頃、カトリックの宣教師がやってきたし、明治になってプロテスタントの宣教師がやってきた。今では日本の各地に教会ができている。からし種のたとえのように、福音は広まった。神の国を信じ、神の御支配の中に生きようとしている人たちは沢山いる。
- しかしヨーロッパでは、教会の礼拝に出席する人が少なくなっていると聞く。そして教会がいくつも閉鎖されているとも聞く。キリスト教は衰退期に入ったと考える人がいるかも知れない。科学が発達し、実証できないものは信じないという風潮は広まっている。イスラムの世界では、原理主義と呼ばれる信仰グループは武力による支配を目指しテロを行うなど、世の人々の宗教に対する不信感もあるかもしれない。信仰に頼らず、人間の理性で問題を解決していこうという考えはそれなりに説得力はある。
- しかし聖書が明らかにしているように、人間の罪が世の様々な問題を生み出している。そして人間はその罪の解決をもたらすことができないことを考えれば、世の混乱は続き、平和は来ないことになる。言い換えると福音が見直されるときが必ず来ると信じる。そしてキリストの十字架の光を人々は求めるようになる。それは待っていては来ない。
- 教会はキリストの十字架を宣べ伝え続けなければならない。十字架の持つ意義を深みから語っていかなければならない。人は罪の支配から解放され、愛に生きる自由へと解放されることを証ししながら伝えることができないなら、宣教は失敗する。キリストだけが私たちに平和をもたらすことがおできになることを伝えることが変わることのない教会の使命である。真剣に励む、これが私たちの歩む道である。
(聖書に聞く)
☆神が私たちに求める生き方
- <約束>神の国は広まっていく
(神の導き)
☆祈り
- 天の父よ、教会は時を超えて福音を宣べ伝えていきます。今の時代は、科学主義、合理主義が蔓延していて、見えざる神を信じるのがむずかしい時代です。しかし宗教が衰退している時代ではありません。人間は自分に都合のよい偶像を造り上げて信仰します。自分に都合がよいので、それなりに人を引きつけます。それに対してキリストの十字架は、ユダヤ人にはつまずき、ギリシャ人には愚かなものです。だから現代では、かつて信仰が盛んであったヨーロッパにおいて今礼拝に集う人が少なくなり、教会が閉鎖されていく現実があるのも頷けます。
- でも福音は真理です。教会は忍耐強く希望を持ってキリストの十字架の意義を宣べ伝え続ける必要があります。福音を明らかにしつつ福音に生き、証しとして語る必要があります。諸教会の働きを導いてくださるように願います。そして福音を分かったつもりになるのではなく、福音の深みを追求し、証しする歩みがなされるように祈ります。
- 天の父よ、個人的には、十字架の意義について学びをしています。最近、別のことで時間を取られていましたが、一段落したのでロイドジョンズ著『The Cross』を読み進めていきたいと思います。
☆与えられた導き
- 『The Cross』の2章を読み直す。