マルコ福音書 13章28~31節 イチジクの木の教え

2022年11月4日

(内容)

  • いちじくの木から教えを学ぶようにとイエスは語る。いちじくの葉が伸びれば夏が近づいたことが分かる。同じようにイエスが語った出来事を見たら、終末の近いことを知るようにとのイエスの教え。

(黙想)

  • イエスの時代から、2000年が過ぎてもまだ終末は来ていない。イエスが語った終末の教えをどう受けとめるのか、問われる。イエスの教えは間違っていたのか、それとも正しいのか。人は戸惑う。
  • 歴史の中で、教会は終末の到来を信じてきた。使徒信条にも、「かしこよりきたりて生ける者と死ねる者とを裁きたまわん」とある。大切なことは、自分が信じられるから信じる、信じられないから信じないと、自分を基準に信仰の判断をすることの是非である。
  • 自分が信じられることも時と場合によって変化する。以前には信じられなかったことが信じられるようになり、以前信じていたことが信じられなくなることもある。自分を基準にすることは危うい面がある。
  • 信じる信じないの根拠、基準をどこに置くかは大切な問題である。
  • イエスは語る。「天地は滅びるが、わたしの言葉は決して滅びない」。この言葉は、イエスの言葉こそ、信仰の基準の言葉であることを示しているのではないか。イエスの言葉は決して滅びない、これを信じるか信じないか。これを信じるのがイエスを信じるということである。僕は信じる方を選ぶ。
  • なぜ終末が遅れているのか。新約聖書にもそのことが書かれている。

ペトロ二 3:8~10
愛する人たち、このことだけは忘れないでほしい。主のもとでは、一日は千年のようで、千年は一日のようです。ある人たちは、遅いと考えているようですが、主は約束の実現を遅らせておられるのではありません。そうではなく、一人も滅びないで皆が悔い改めるようにと、あなたがたのために忍耐しておられるのです。主の日は盗人のようにやって来ます。・・・

  • 終末が遅れているのは、ひとりも滅びないで皆が悔い改めるのを神が待っているからとある。時の流れの中で、次々と人が生まれ、死んでいく。地球上にイエスを信じる人が満ちることが果たしてあるのか。
  • いちじくの木が目の前になくても、時代の流れ、歴史がある。現代も人間の罪が満ちて世界に混乱を招いている。ロシアのウクライナ侵攻については、指導者の身勝手さを思う。指導者が野心を抱き、戦争を起こし、人命を奪っている。自国の兵士の命さえ、補償金を払えばいいと思っているようである。世界の平和はますます遠のいている。そしてさまざまな分断が顕著になってきている。イエスは、敵意という隔ての中垣を壊すためにおいでになったのに、分断による隔ての中垣が、あちこちに、そして高く厚い壁が築かれている現代。
  • 神による終末が来なければ、人類は自ら滅亡を招くのではないか。そんなことも感じさせる現代である。だからキリスト者は願う。「主イエスよ、来て下さい」(ヨハネ黙示録22:20)。新約聖書の最後の言葉である。

(聖書に聞く)

☆神はいかなる方か
  • <御子>主の言葉は永遠に変わることがない。主は真理の言葉を語る方。
☆神が私たちに求める生き方
  • <勧め>永遠に変わることのない主の言葉に信頼を置くこと。自分が物事を考える土台を御言葉におくこと。

(神の導き)

☆祈り
  • 天の父なる神さま、「天地は滅びるが、わたしの言葉は滅びない」との主イエスの言葉に驚きます。このような言葉は聞いたことがありません。だれも語ったことのないような言葉を主イエスは語られました。嘘か本当か、どちらかです。私は本当であると信じる方を選びます。主イエスの言葉だけが、真理の言葉、信頼に足る言葉としてこれまで生きてきましたが、これからも生きていきたいと思います。
  • それにしても天の父なる神さま、「わたしの言葉は滅びない」とは驚くべき言葉だと思います。しかし聖書にある神さまの言葉は、こうして時代を超えて読み継がれてきました。これからも読み継がれていきます。永遠の真理の言葉です。このような言葉に出会うことができ、まことに感謝です。あなたを賛美します。
  • 今日は御言葉を与えられたことの感謝と喜びを思い、歌を作ってみたいと思います。
☆与えられた導き
  • 歌を作る。

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御言葉は 真理と我は 信頼す
わが人生の 堅固な土台

御言葉に 真理の光 見出すは
わが最上の 喜びとなる

朝ごとに 聖書に親しむ わが習い
今朝も変わらず 机に向かう