第二コリント 10章12~18節 困難を抱える教会

2021年11月13日

(内容)

  • パウロを批判する者たちが、自己推薦をしている。パウロはそれは愚かとし、主に推薦されることが大切だと書く。

(黙想)

  • パウロは自己推薦は愚かなこととする。パウロを批判する者たちは何らかの推薦状を持っていた。仲間同士で互いに評価し合うのは愚かと断定する。人間には自分と他者を比較して自分を肯定したくなる面がある。教会の働きに仕える場合は、神に推薦される人であることが大事で、人の推薦は大事なことではない。パウロはそう考える。パウロを批判する者たちへの静かな反論か。
  • パウロは自分が誇ることを語る。自分は神から割り当てられた範囲で誇るという。パウロは神に導かれてコリントで伝道をし教会を設立した。この働きを誇る。しかし他人の労苦の結果を限度を超えて誇らないという。他者の伝道で教会が出来たとき、その教会に仕えて成果を上げたとしても自分で何もかもしたかのように限度を超えて誇ることはしないという。パウロを批判する者たちは、コリントで、自分たちの働きを誇ったのかも知れない。
  • パウロの願いはコリント教会の人たちの信仰が成長することであり、パウロのコリントでの働きが増大すること、外に向かって福音がさらに広がっていくことと願いを書く。
  • 人は何を願うかで、その人がどんな人かが分かる面がある。パウロの批判者は、批判し、自分は正当な使徒であると誇っていたかも知れない。でも彼らは何を成し遂げていたのか。人(他者)が労苦した結果を自分が成し遂げたかのように誇っていたのかも知れない。
  • 主に推薦される者であることが大切である。それは地道に伝道をすること、自分の成果を誇るにしても限度を弁えることが大切である。
  • 教会には牧師交代という出来事がある。僕自身も三つの教会で仕えた。時に前任牧師の批判をする教会員がおり、(後任)牧師がいる。数年も牧会しながら、自分が仕える教会が自分の期待する教会になっていないときに、前任牧師のせいにしている牧師がいた。数年間あなたは何をしてきたのか、と言いたくなる。前任牧師を批判することによって自分はよくやっていると見せたいのか。それとも愚痴っているのか。
  • パウロが偽使徒と呼ぶ人たちがコリント教会に来てパウロを批判したため、パウロとコリント教会の関係が悪くなった。関係修復を願いパウロは手紙を書いている。8節でパウロは「あなたがたを造り上げるために」と書いている。パウロは造り上げることを目指している。一人一人の信仰者の信仰を養い、キリストの体なる教会を築いていくことは生やさしいことではないことを改めて思う。パウロが苦労していることは励みであり慰めでもある。
  • パウロは「成功者」ではない。神の前に誠実に福音伝道に励んでいる。

(聖書に聞く)

☆神が私たちに求める生き方
  • <警告>自分の働きについて限度を超えて誇らないこと。
  • <勧め>信仰者の信仰が成長することを願い、成長させる働きを盛んにすること
  • <勧め>主を誇ること。主から推薦される人となること。

(神の導き)

☆祈り
  • 天の父なる神さま、今日も聖書を読むことができ感謝します。教会は信仰者の集まりです。信仰者と言えども人間で、色々な問題が起きます。牧師交代は教会にとって試練の時です。牧師が交代しても教会の歩みが順調に進めがよいですが、そうでないこともあります。後任の牧師の牧会の仕方によっては教会の歩みが弱まっていくこともあります。
  • 天の父よ、私は牧師の働きから退きました。今の自分にできることは、自分が牧会した教会のために祈ることです。説教奉仕の機会が与えられた教会のためにも祈っています。これからも祈り続けていきます。
  • パウロが自分が設立した教会のために労苦している姿は、教会の働きは一筋縄ではいかないことを思います。今日でも、問題を抱えている教会は少なくないと思います。その問題がすぐには解決しないことが多いと思います。それぞれの教会の導いてくださるように祈ります。今日から一週間、問題を抱えている教会のために祈ります。どの教会がどんな問題を抱えているのかは分かりませんが、あなたはご存じですから、導いてくださるようにお願いします。
☆与えられた導き
  • 問題を抱えている諸教会への神の導きを祈る。