ルカ福音書 11章29~32節

2018年7月31日

(内容)

  • イエス様は今の時代はよこしまな時代だと批判されました。同時代の人はしるしを求めるからです。イエス様はヨナのしるし以外には与えられないと語られました。

(聖書に聞く)

☆神はいかなる方か
  • (御子)29節。イエス様は、しるしを求めることはよくないと考えておられます。
  • すでにイエス様は権威ある教えをなさり、人々の病を癒やすなどのしるしを行っています。これらを見て、イエス様をどう考えるか、人間の側に信仰の決断が求められます。イエス様は、しるしを見せたら信じようという人々の態度を拒まれます。信じるからしるしを見せろというのは、傲慢な態度です。しるしはすでにイエス様の方から示してくださっています。
  • (御子)イエス様は、悔い改めを求めるお方です。
  • ニネベの人たちは、ヨナの説教を聞いて悔い改めました。イエス様はヨナにまさる者です。イエス様の教えを聞き、行いを見て、素直に神さまに立ち帰ることをイエス様は求めておられます。イエス様は神さまがいかなる方かを教えられたのです。
  • 律法学者もファリサイ派の人々も神を信じていました。問題は、いかなる方かを神と信じるかです。イエスが教えられたとおりに神さまを信じることが大切です。自分は神をこのように信じると自己主張するのは構いませんが、そのような自己理解をあらため、イエス様が告げるとおりに、聖書が告げるとおりに神さまを信じることも悔い改めです。
☆神が求める私たちの生き方。
  • (警告)29節。しるしを求めてはいけません。しるしを見たら信じるという態度は、傲慢な態度です。
  • 私たちの信仰は、神さまに信頼する信仰です。状況次第では、神さまに信頼しても大丈夫なのかと疑いが生じ、神さまに信頼し続けるためにしるしを見せてくださいと祈ることがあります。そのような祈りをしないために、日頃から聖書に親しみたいと思います。聖書には神さまの約束の言葉がいくつもあり、神さまは約束に対しては真実な方です。神さまの約束の言葉を握って離さず、神さまに信頼することが大切だと思います。
  • (教え)悔い改めることの大切さ。イエス様を信じるとは、イエス様をお遣わしになった神さまを信じることです。悔い改めるとは、この神さまに立ち帰ることを意味しています。そこで大切なことは、神さまの御心を知り、その御心を受け入れ、従うことです。
  • ファリサイ派、律法学者と呼ばれる人たちは、神さまの教えを守る努力をしたかもしれませんが、その教えの背後にある神さまの御心を知ろうとはしませんでした。教えを守っている自分を誇りました。自分を誇るために教えを守りました。これは神さまを崇める態度ではなく、信仰を利用して自分の満足を得る態度です。
  • 今日の聖書箇所の直前で、イエス様は「幸いなのは神の言葉を聞き、それを守る人である」(11章28節)と教えられました。神さま(イエス様)がどのような気持ちから教えをなされたのか、そのお気持ちを理解し、進んで喜んで、何の見返りを求めずに教えに従う人が幸いな人です。

(神の導き)

☆祈り
  • 天の父なる神、イエス様は、しるしを求める人々の要求にこたえることをなさいませんでした。しるしを人々が求めるのはよこしまな時代だからだと仰せになりました。相手を信用しないから、しるしを求めるわけですね。
  • しかし信じ切れない弱さが私たちにあることは確かです。状況によっては、あなたに信頼し続けることが困難に思えることもあります。年老いた信仰者には、神の国の存在の確かさを求めたい気持ちがあります。信じていいのだという確かさ。これはしるしを求めることにつながります。
  • 先日ある葬儀説教集を読みました。そこには、聖句がいくつか紹介されていました。それを読んで思いました。神の国を待ち望む聖句に親しむことが大切だと。私たちの神さまへの信頼の根拠は、聖書にありますね。御言葉にありますね。そのことをあらためて確認しました。引用されていた聖句をノートにメモします。できたら暗記したいと思います。
  • それにしても、この国における伝道は困難な面があります。教会はイエス様がなさったような、人々の注目を集めるような説教をすることもできませんし、不思議な業を行うこともできません。人々の注目を集めるために、しるしを行わせてくださいと祈りたい気持ちが湧いてきます。でもそれは、御心にかなう道ではないと思います。イエス様は「わたしの母、わたしの兄弟とは、神の言葉を聞いて行う人たちのことである」と語られました。そして11章28節では、「幸いなのは神の言葉を聞き、それを守る人である」と語っておられます。こうしたイエス様の言葉を目にするとき、伝道の実を刈り取る教会は、神の言葉を聞いて行う、守る人たちの集う教会ではないかと思わされます。幸いな人たちの集う教会へ、人々を招きたい、それが神さまの御心ではないかと思います。この国の伝道については、祈り続けていきたいと思います。
☆与えられた導き
  • 神の国の希望を語る聖句をメモし、親しむ。暗記する。