マタイ福音書 5章43~48節 敵を愛しなさい
2023年10月24日
(内容)
- 敵を愛し、迫害する者のために祈りなさい。それは天の父の子となるためである。
(黙想)
- 天の父の子となるために、と目的が書かれている。神の子として生きようとするなら、この教えに従うことになる。すべてのキリスト者は神の子である。キリスト者はこの教えに従うべきである。律法主義的ではなく、自ら進んで従う。
- 敵を愛しなさいとある。敵とは自分と利害関係で対立する人を言う。敵対関係にある人である。現時点で、この教えはタイムリーな教えである。ロシアとウクライナ、イスラエルとハマスの争いが起きている。
- 敵を愛することを考えるために覚えておくべきことがある。相手も人間である。敢えて言えば、相手もまた神に愛される人間である。
- 相手にも置かれた立場がある。私たちも日々の生活の中で、立場の違う人、考えの違う人たちと関わって生きている。敵となる人も置かれた立場があり、その立場で生きている。このことを認識することは大切だ。彼も生きているのである。だから敵を怪物とか、獣などと呼んではいけない。たとい敵でも愚弄してはいけない。それは相手の人格を軽んじることになる。敵の人格など無視してよいという人もいるかもしれないが、それはイエスの教えではない。
- 敵を愛するとは、まず敵の人格を認め、彼には彼の立場があることを認めることである。認めるといっても、彼の立場が正しいとか、正当なものであると認めることではない。まして好意を持つことでもない。
- 敵を愛するには、彼がなぜ、敵となっているのか、その理由を考えることも大切だ。相手を理解することである。これなしに平和を目指すことはできないだろう。敵を愛するとは、相手を平和の関係をつくる相手と見なすことである。ただし敵が自分と同じように考えるとは限らない。
- 敵を愛するとは、できるなら平和を生み出す行動に着手することである。それは祈りから始まるかも知れない。敵を愛するのは、私たちが天の父の子となるためである。
(聖書に聞く)
☆神が私たちに求める生き方
- <勧め>敵を愛すること。
(神の導き)
☆祈り
- 天の父なる神さま、今この世界では、ウクライナとロシア、ハマスとイスラエルの間の紛争が問題になっています。双方が自分の立場の正しさを主張する限り、平和への道は見出せません。
- 戦争している人にとって、相手を愛するなんて愚かなことに見えると思います。戦いが続いている間に犠牲者が生まれます。
- まずは戦争が終結すること、そして戦争が再発しないように平和を目指すことが大切となりますね。
- 自分を愛するように隣人を愛しなさいと主イエスは教えられました。自国を愛するように隣国を愛しなさいと主イエスは教えたことになります。国家の指導的な立場の人が隣国を大切に考えることができるように祈ることも大切です。
- また私たちも自分の周囲にいる人たちの立場、その考え方を理解し、平和の関係を築くことが大切ですね。
- 今日は、二つの戦争のために戦争の終結を祈ります。国家の指導者たちが、戦争の終結に向かうように、さらに継続的な平和を築くための努力をするように、あなたが指導者たちに働きかけてくださるよう祈ります。