ヨハネ福音書1章29~34節
2019年5月23日
(内容)
- ヨハネは自分の方へイエスが来られるのを見て、イエスについて証しをした。「世の罪を取り除く神の小羊」。「聖霊によって洗礼を授ける人」であると。
(黙想)
- ヨハネはイエスが、世の罪を取り除く神の小羊だと証しをした。「世」とは、この世に生きている人々を指すと考えてよい。人間の罪を取り除く方であるとヨハネはイエスについて証しをした。罪を取り除く、のである。私たちはイエスを罪を取り除く方と認識しているのだろうか。ヨハネ一3:5「御子は罪を除くために現れました」とある。
- 取り除くとはどういうことか。ヨハネ福音書も手紙も、ともに airw という言葉を使っている。airw には「持ち上げる。とる、奪う、かつぐ、運ぶ、取り除く、集める、支える」などの意味がある。罪を引き受けるというより、除去するの意味。罪が取り除かれれば、信仰者は、神の御心にふさわしい歩みをすることができることになる。
- ヨハネはイエスが聖霊によって洗礼を授ける人であると証しをした。ヨハネは水によって洗礼を授けたがイエスは、聖霊によって洗礼を授けるという。聖霊による洗礼とはどういうことか。今だ僕には明らかではない。
(聖書に聞く)
☆神はいかなる方か
- (御子)29節。罪を取り除く方である。
- (御子)33節。聖霊によって洗礼を授ける方である。
- (御子)34節。神の子である。
☆神が求める私たちの生き方
- (模範)34節。イエスを神の子と証しするヨハネは模範。私たちもまたキリストを証しするものとされている。
使徒1:8
あなたがたの上に聖霊が降ると、あなたがたは力を受ける。そして、エルサレムばかりでなく、ユダヤとサマリアの全土で、また、地の果てに至るまで、わたしの証人となる。
(神の導き)
☆祈り
- 天の父なる神さま、イエスは罪を取り除く方であるとヨハネは証しをしました。私もこれまでいくつもの罪を取り除いていただきました。感謝します。どのような罪を取り除いていただいたのか、数え上げてみたいと思いました。数えます。
- またイエスは聖霊による洗礼を授ける方とありました。聖霊による洗礼が何なのか、今だ私には分かりません。これが何のことなのか、ハイデルベルク信仰問答、ウェストミンスタ信仰告白、カルバンのキリスト教綱要でどのように書かれているのか調べたいと思います。
☆与えられた導き
- 取り除かれた罪を数え上げる。
- 聖霊による洗礼について調べる。
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聖霊による洗礼について
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- ハイデルベルク、ウェストミンスター信仰告白も聖霊による洗礼の説明はしていない。
- カルヴァンはキリスト教綱要4巻15章で洗礼について書いている。
- 洗礼者ヨハネが自分は水の洗礼、イエス様は聖霊による洗礼と語ったが、二種の洗礼があるわけではない。
- 水の洗礼と聖霊による洗礼は同時に行われるという理解である。
- 洗礼式において司式者が水で洗礼を授けるが、洗礼の真の主宰者は主イエスであり、イエスは受洗者に聖霊を与える。信仰者の内には聖霊が与えられる。これが聖霊による洗礼の意味。
20世紀になって聖霊による洗礼と水の洗礼は区別され、聖霊による洗礼を受けると異言を語ると主張する人々が台頭し、ペンテコステ派と呼ばれる教派を形成している。
僕自身はカルヴァンの立場に立ってきたが、信仰者の信仰生活を見るとき、この理解でいいのかと疑問に思うようになっている。ペンテコステ派の理解も簡単には受け入れられない。