マルコ福音書 14章32~42節(3)目を覚ましていなさい
2022年3月25日
(内容)
- ゲッセマネの園においてイエスが祈っている間、弟子たちは寝入ってしまった。「目を覚ましていなさい」とのイエスの言葉に従えなかった弟子たち。
(黙想)
- ゲッセマネの園につくとイエスは弟子たちに私が祈っている間、ここに座っていなさいと言われた。さらにペトロ、ヤコブ、ヨハネを連れて少し離れた場所に行った。そこでイエスは三人に「目を覚ましていなさい」と言われた。ご自身はそこから少し進んだところで祈られた。
- イエスはなぜ、3人を祈りの場所へ連れて行ったのか。そしてなぜ、彼らに「目を覚ましていなさい」と言ったのか。イエスは死ぬばかりの悲しみを抱きながら、もだえるほどの苦しみの中で祈られた。3人の弟子たちは、イエスの祈る姿を見ることができたのではないかと思う。
- イエスは弟子たちに目を覚ましていることを求めた。時刻は真夜中である。イエスを裏切るユダは、すでに食事の場面で家を出ていった。別の福音書ではイエスはユダに「あなたのすべきことをしなさい」と言われた(ヨハネ13:27)。さらにイエスは弟子たちに、「あなたがたは皆わたしにつまずく」と言われた。イエスがまもなく捕らえられることは予想できる。
- イエスは祈っている。だから捕らえる者たちが近づいたとき、それに気づくように目を覚ましていなさいとイエスは3人の弟子たちに言われたのか。不意打ちを食らわないように弟子たちに見張りを頼んだと言える。いつイエスを捕らえる者が来るのか分からないので、目を覚ましていなさいということか。
- しかし3人の弟子たちは寝入ってしまった。ひどく眠かったからと理由が書かれている。イエスは「わずか一時も目を覚ましていられなかったのか」と残念な思いを告げる。さらに「誘惑に陥らぬよう、目を覚ましていなさい」と言われた。見張りの役を果たすためには睡魔と戦う必要があった。
- しかし「心は燃えても、肉体は弱い」。弟子たちは睡魔に勝てなかった。私たちは肉体の弱さをかかえる。
- 目を覚ましていることについては、13章でイエスがたとえを語っている。主人がいつ帰ってきてもいいように、目を覚ましていることがしもべに勧められた。これは主人の帰り、終末への備えの必要を教えている。
(聖書に聞く)
☆神が私たちに求める生き方
- <勧め>目を覚ましていること
(神の導き)
☆祈り
- 天の父なる神、イエス様は祈っておられます。そこに捕らえる者たちがやってきます。不意打ちを食らわないように弟子たちに目を覚ましていなさいとイエス様は命じました。でも弟子たちは寝入ってしまいました。睡魔に勝てませんでした。しかし幸いに不意打ちを食らうことはなく、イエス様は祈りから立ち上がり、十字架に向かって歩み出しました。
- 「目を覚ましていなさい」とのイエス様の指示に教えに従うことのできなかった弟子たち、「誘惑に負けないように目を覚ましていなさい」とのイエスの様の指示に従うことのできなかった弟子たち、この弟子たちの弱さを思います。そして私たちのうちにもこの弱さのあることを思います。
- 今、私たちにとって目を覚ましているとは、ロシアのウクライナへの軍事侵攻に対して目を覚まし、私たちのなすべきことをすることだと思います。第一には祈り続けることです。今日も、ウクライナのための新しい祈りを祈ることにします。
☆与えられた導き
- 新しい祈りをする。(戦禍にある子供のために)
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天の父なる神さま
ウクライナの子供たちのために祈ります
爆弾が落ちた音が不気味に響きます
親に抱かれた乳幼児がただならぬ音に恐れを感じます
自分を抱いている親が恐れを感じていると体が感じます
1回だけではありません
わけが分からず、恐れに包まれる乳幼児たちに
神さま、平安を与えてください
将来にわたりこの恐れが心の傷として残るかもしれません
神さま、癒やしを与えてください
親の手に引かれて歩いている小さな子供がいます
歩くのに疲れても歩かなければなりません
自分がどこに行くのか分からずにいます
自分が住み慣れた家から離れていることを知ります
夜寝る場所も見慣れない場所です
安心して落ち着いて食事ができるわけではありません
何が起きているのか、よくわかりません
親の様子を見れば、大変なことが起きていることは分かります
不安で眠れなくなります
不安な様子の親を見て不安に包まれる小さな子供たちのために
神さま、平安を与えてください
将来にわたりこの恐れが心の傷として残るかもしれません
神さま、癒やしを与えてください
親と共に家を離れ避難している少女がいます
学校に通う日々がなくなりました
友だちとも離ればなれになりました
爆弾が落ちてこない外国に避難しつつあることを知っています
すでに爆弾の心配のない外国に避難できたことを知っています
自分のそばに命の危険があったことを知りました
命の危険は遠ざかったかもしれませんが、
日常生活が奪われました
家族とも離れました
外国に避難できたのは、女性と子供です
見知らぬ地で不安な生活が始まりました
大人たちの不安な顔を見るとき、少女は不安になります
これからどうなるのか、とても不安です
はっきりとした不安に恐れおののく少女たちのために
神さま、平安を与えてください
将来にわたりこの恐れが心の傷として残るかもしれません
神さま、癒やしを与えてください
不必要な恐れにとらわれ、
恐れに心が支配されます
生活のこと、明日のことが不安です
恐れや不安を子供たちに与えるとは
なんと残酷なことでしょうか
天の父よ、
あなたが乳幼児に、小さな子に、少女に寄り添い、
平安を与え、希望を与えてください