詩編8編 神をたたえる
2023年4月6日
(内容)
- 詩人は天地の創造主をたたえ、人間を造られたことをたたえている。
(黙想)
- 詩人の生きていた時代と現代の違いを思う。現代では夜空を見あげても見える星の数は少なく、夜空を見て感激することもない。天を仰ぎ、月も星も神が配置したもの、というような感激を得ることはむずかしい時代に生きている。自然を通して、創造主を思うことはむずかしい時代になっている。
- 人間を見ても、人の子は何ものなのでしょう、との感動もない。神が造られた人間かも知れないが、その人間がしていることは何か。戦争をして人を殺している、独裁者が自分の理想を掲げて政治をしていても、国民が幸せとは限らない。神がこの世界を統べ治めているとは思えない時代に僕は生きている。
- 詩人の言葉は、浮いているように聞こえる。神のみ名はいかに力強く、全地に満ちているという。祈っても世界は変わることがなく、神などいるものかという声の方が説得力がある。
- 人は、この世界を統べて治めるように造られたかも知れない。人類の人口は増え、生きていくために自然を破壊さえしている。人間以外の生物は、人間のことを迷惑に思っているかも知れない。そんな時代に私たちは生きている。そして聖書を読んでいる。
- しかし、だからこそ、救い主としてキリストがおられる。罪から人間を救う方としておられる。この世界の現実は、救い主キリストの必要をまざまざと示している。その意味では、神の存在はリアルであると言うべきか。神の支配は、深いところにある。神はすべてお見通しで救い主を世に送ってくださった。
- 人は神にわずかに劣るものとして造られた。人は神ではない。わずかに劣る点があるので、大きな問題を生み出している。つまり罪である。それでもなお神は人間を欲し、造られた。
- 神は人間が罪を悔い改めて生きることを願われた。自分の罪を知らずに罪を犯して生きている人間が多い。それでもなお神は、人が罪を悔い改めて生きることを願われ、教会が福音を宣べ伝えることを望んでおられる。
- 僕らは詩人とは全く違う時代に生きている。詩人の言葉に必ずしも共感できない。しかし神が人を御心に留めておられることは確かだと信じる。
- 神が御心に留めてくださるとは人は何ものなのでしょうとの言葉は、人間は神に心を留めていただけるほどすばらしい存在であるということではない。逆に心に留める価値がないのに神は心に留めてくださっていることに僕は驚く。詩人は人間を評価しているように見えるが、僕は違う。
- あなたの御名は、いかに力強く、全地に満ちていることでしょうよりも、キリストの御名は、いかに力強く、全地に満ちていることでしょうのほうが、ピッタリくる。教会は力強くキリストを宣べ伝えたい。
(聖書に聞く)
☆神はいかなる方か
- <御父>人間を顧みてくださる方
- <御父>人間を神にわずかに劣るものとして造られた方
- <御父>神の御名は、たたえられるべき御名である。
☆神が私たちに求める生き方
- <教え>わずかに劣る点があるので人間は問題を起こしている。人間は罪を犯す者となった。
- <教え>罪を犯し問題だらけの世であるが、神は人間が罪を悔い改めて生きることを願っている。
- <勧め>神をたたえること。
(神の導き)
☆祈り
- 天の父なる神さま、今日も聖書を思いめぐらすことができ感謝します。
- この詩篇の作者とは全く違う時代に生きていることを思います。星は見えず、世界は争いに満ちていて、あなたの御名が崇められるような状況はありません。しかし、だからこそ救い主を送ってくださったあなたをたたえる者です。
- 戦争を行い、争いを起こし憎しみ合っている人間。十戒にあるように、人を殺し、姦淫し、盗みを行う人間。顧みるに値しない人間です。それなのにあなたは人間を顧み、救い主を送ってくださいました。
- 人間の世が混乱にあることは、福音の必要をますます明らかにしています。自分の信仰のために私はますます神をたたえる必要を思います。あなたの御支配が見えにくいからといって、あなたを讃えることを控えてはいけないと思いました。あなたはすでにキリストを世に送ってくださっているのですから。
- 今度の日曜日の説教奉仕の原稿はすでに推敲してできあがっていますが、もう一度推敲し、あなたの救いの恵みを力強く語ることが出来るかどうか、今一度検討したいと思いました。導いてください。
- 世界の現実がどうであれ、キリストの平和が満ちるように、今日も特にウクライナに平和が戻るように祈りたいと思います。
☆与えられた導き
- 説教原稿の推敲
- ウクライナを覚えて祈る。